人生のどん底。 ②中学2年、父と二人での生活の1年間のお話です。義母が実家へ帰ってから、私の心は穏やかになりました。 気を遣う事がなくなったからラクでした。 でも、それもつかの間。 父の暴力がひどくなりました。 『お前のせいでアイツが出て行ってしまった!お前のせいだ!』と殴られ、蹴られる毎日。 些細な事でも、すぐに殴られる。 それも、1発2発の問題ではない。 父の気が治まるまで続けられる。 グーで殴られ、平手打ちされ、蹴り入れられる。 そして、父は夜な夜な飲み歩くようになった。 酔っ払って帰ってきては私を憂さ晴らしに殴る。 そんな毎日だった。 それでも、義母がいないだけまだ心は安定していた。 まだ余裕があった。 ある休みの日、部活も休みで家で宿題をやっていた。 途中で疲れたので息抜きにイヤホンで曲を聴きながら歌っていた。 そこへ父が帰ってきて、いきなり殴られた。 殴った後で『歌なんか歌ってないで勉強しろ』と言われた。 またある日は、『お前はだんだん母親にそっくりになってきた』と、今までにないくらいに酷い暴力を受けた。 顔も、性格も似ているから腹が立つという理由で。 殴られ、蹴られ、髪の毛をわしづかみにされ振り回された。 髪の毛がごっそり抜けた。 顔を殴られるのを手で防ごうとして、小指を骨折した。 勿論、病院には行かせてもらえず、3ヶ月ほど青紫に腫れ上がったままだった。 今でも、その小指の間接は曲がっている。 母親に似てるから腹が立つと言われても、私にはどうしようもなかった。 現在のように虐待が公に問題になっている時代ではなかったので、誰かに助けを求める事も出来なかった。 中学2年の14歳の私には、ただ、我慢するしかなかったのだ。 そんな日々が1年間続き、また義母たちが帰ってきた。 約束どおり1年間。 そしてまた息苦しい日々が始まった。 続きます・・・ ジャンル別一覧
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